サッカーユニフォームのチームエンブレムを見ると、クレストの上に星が付いているチームがあります。それも強豪チームほど多い。
これは、優勝を重ねると星を付けるルールを設けているリーグがあるためです。
このルールはリーグごとに異なり、星を付けるルールがない国もあります。
優勝回数を表す星は、エンブレム同様チームのアイデンティティとなっています。
本コラムでは、リーグ毎の優勝回数と星の数のルールをご紹介します。
10回優勝で星1つ。セリエAの星印ルール
先ずは、イタリア・セリエA。スクデット(優勝)を10回獲得するとステラ(星)の掲出が許されます。
優勝10回ごと:星1つ ★
現在、ステラを付けているクラブはイタリアのビッグ3のみ。
ユベントスが、ぶっちぎりの優勝回数36回で星3つ。
次いでミラノのライバル、ACミランとインテルが共に19回で星1つ。どちらが先に星2つになるか見ものですね。
因みに、あと1回優勝すれば星が1つ付けられるクラブがあります。
そのクラブは、三浦知良選手がかつて所属したイタリアの古豪「ジェノア」。ただし、そうなるのはまだ先の話かもしれません。
ブンデスリーガは変則ルール。優勝回数に応じて星印の数が変わる
続いてドイツ・ブンデスリーガ。ブンデスのルールは、セリエAと比べると変則的で下記のようなものになっています。
優勝 3回:星1つ ★
優勝 5回:星2つ ★★
優勝10回:星3つ ★★★
優勝20回:星4つ ★★★★
優勝30回:星5つ ★★★★★
星を掲出しているクラブは、3クラブ。
1チーム目は33回と圧倒的な優勝を誇るバイエルン・ミュンヘン。
30回目の優勝を果たした2020-21シーズンの翌年、2021-22シーズンより星が5つになっています。
その他2チームは、ボルシア・ドルトムントとボルシア・メンヒェングラートバッハ。
共に優勝回数は5回で星2つを掲出。バイエルンがいかに突出しているかが分かりますね。
以上、セリエAとブンデスリーガの優勝回数による星のルールを紹介させていただきました。
意外と明確なルールを設けている国は多くありません。
チームの独自ルールで星印を付けるクラブも
それでも、独自にルールを設けている星を掲出しているチームもあったりします。
例えば、セルティックやアストンヴィラ、マルセイユ。この3チームは欧州制覇の回数をエンブレムに刻んでいます。
因みに、マンチェスターシティの旧エンブレムにも星が3つ並んでいました。これは優勝回数ではなく、ヨーロッパ的な雰囲気を出すために入れたのだとか。
明確なルールのない国のチームは、星を自由に付けているようです。
W杯の優勝が2回なのにウルグアイ代表の星印が4つのワケ
クラブだけでなく、代表ユニフォームに星が付くルールがあります。W杯の優勝1回につき星1つが付けられます。
歴代の優勝国(男子代表)は下記の通り。
5回 ★★★★★:ブラジル代表:
4回 ★★★★ :イタリア代表
4回 ★★★★ :ドイツ代表
3回 ★★★ :アルゼンチン代表
2回 ★★ :ウルグアイ代表
2回 ★★ :フランス代表
1回 ★ :イングランド代表
1回 ★ :スペイン代表
エンブレムを見ると、ウルグアイ代表の星の数がおかしいことに気付きませんか?
W杯優勝2回に関わらず、なぜ星を4つも付けているのでしょうか?
ウルグアイ代表のW杯制覇は、1930年W杯第一回大会と1950年大会の2回のみ。
ただし、ウルグアイ代表は1924年、1928年とオリンピックで2連覇を果たしており、当時はW杯がまだなく、世界一を決める大会はオリンピックでした。そのため、ウルグアイは4回の優勝を主張して4つ星を付けているようです。
Jリーグクラブの星印ルール
因みに、Jリーグはどうなっているのか??
こちらは、「優勝回数に相当する個数の星印」を付けることが認められています。
裏を返せば大会に関係なく優勝してれば、チーム毎のルールに基づいて星を掲出することができるというわけです。
まだまだ歴史の短いJリーグ。今後はイタリアやドイツのようなルール整備を期待したいところですね。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回はエンブレムの上に付く星印についてまとめてみました。
ユニフォームデザインだけでなく、こういった細かいところにも面白いネタが詰まっているのがサッカーユニフォームの奥深いところですよね。